H.E.F DURFERRIT JAPAN株式会社のプレスリリース（2021年5月19日）です。

HEF GROUPE, HEFグループは防衛・民生用フォトニクス業界のメジャープレイヤーに

60年にわたり表面エンジニアリングの世界的エキスパートとして歩んできたHEFはこのほど有力企業3社の買収を経てフォトニクス産業に参入、ビジネス活動の場をさらに広げています。
HEFはフォトニクス分野に市場調査から科学分析までの、また、技術開発から大量生産までの垂直統合モデルを持ち込んできました。
HEFグループは新たにフォトニクス（民間および防衛）という戦略的分野に参入、絶え間なく表面処理サイエンスの技術革新に貢献していきます。
フォトニクスはグループ多角化戦略の重要な分野であり、2021年にはこの事業はグループ総売上の約10％を占めるようになります。
フォトニクスのメジャープレイヤーとなり、グループの多角化を推し進めるため、HEFグループはABRISA、KERDRY、FICHOUの3社を買収してきました。長年グループ内で培ってきた専門知識（PVD/PECVD薄膜、フェムト秒レーザー、表面特性評価ノウハウ）がこの新たな分野でも活用できるに違いありません。戦略的ターゲット市場は防衛・医療・宇宙・デジタルです。

HEFグループ会長 ファブリス・プロスト氏 : この3社の買収でまたとない好機をつかむことができました。そして、彼らもまたフォトニクス分野で世界的プレイヤーになるというHEFグループの戦略に賛同してくれています。200名もの有能な従業員を私共にお迎えできたことは本当に喜ばしいことです。我々が持っているプロセス/表面処理、技術的専門知識が相互補完し合って生じるシナジー効果は大きな原動力を生み出すでしょう。そして、防衛・医療・宇宙・モビリティ・デジタル等を含むあらゆる産業分野での新プロジェクト、ビジネスチャンスを次々と獲得していくことでしょう。

フォトニクス会社の買収

ABRISA : 2020年売上高23億円、従業員142名、米国カリフォルニア州
KERDRY : 2020年売上高3億円、従業員20名、フランス・ランニョン市
FICHOU : 2020年売上高4億円、従業員35名、フランス・フレンヌ市

ABRISA Technologies, 光学系コーティングとガラス製品製造

ABRISA Technologies社は、1980年以来、精密光学コーティングとカスタムメイドのガラス製品の設計・製造を行っており、カリフォルニア州に2つの製造拠点を持っています。1つはAbrisa Industrial Glass、もう1つはZC&R Coatings for Opticsです。いずれもロサンゼルス近郊にあり、その敷地面積は合わせて12,500m²です。

ABRISA Technologies社は、プロトタイプから量産まで、光学ガラスの加工、切断、研磨、処理（ABRISA INDUSTRIAL GLASS）から真空薄膜蒸着によるあらゆる種類の光学コーティング（ZC＆R）までを自社で一貫生産しています。

• 透明かつ導電性（電気的接続を伴う）
• 反射防止膜
• 誘電体フィルターかつミラー
• 耐熱かつ腐食防止処理
• あらゆる光学、フォトニクス（UV-可視光-IR）用表面処理

一般産業、防衛産業向けの主な適用先

超薄型ガラス製品
一体型ディスプレイ
光センサー用フィルター、ビューポート
および、過酷な環境下で使用されるコーティングの耐久性改善

KERDRY, カスタムメイド薄膜蒸着

2003年以来、KERDRY社は、光学薄膜および金属薄膜成膜専用の実用的コーティングマシンを開発してきました。
そのマシンは精緻に制御された高真空下でいろいろなコーティング薄膜を蒸着・形成していきます。
現在、PVD（Physical Vapor Deposition）装置 15台が広さ1,000m²以上のクリーンルーム内に設置されており、フォトリソグラフィーにも対応しております。

活動分野

KERDRY社は宇宙、医療、防衛、航空、デジタルマーケット、さらには高級ファッション業界や研究開発施設向けに下記サービスを提供しています。

• メタライゼーション：電子ビーム蒸着、スパッタリング、熱蒸着、或いはそれらの組合せであらゆるタイプの基板（ガラス、単結晶、有機）へ導体薄膜コーティングを成膜
• UVからIRまでの光学系処理（反射防止、誘電体、インテンスブラック、ダイクロイック、フィルター…）
• フォトリソグラフィーによるマスキングと光学アッセンブリー製造